耐衝撃性・耐傷性に優れている”ポリカーボネート”
耐衝撃性・耐傷性に優れスマートフォンケースの素材などに用いられている”ポリカーボネート”について解説しています。
ポリカーボネート
スマートフォンのケースなどに用いられる素材の中に、「ポリカーボネート」というものがあります。
ポリカーボネート(polycarbonate)というのは、ドイツのバイエル社(Bayer AG)が開発した熱可塑性プラスチックの一種です。化合物名字訳基準では、ポリカルボナートと呼ばれています。
「ポリカ」や「PC(ピーシー)」と省略されることもあります。
熱可塑性プラスチック(ねつかそせいぷらすちっく)
熱可塑性プラスチックとは、熱を加えると溶ける。逆に冷すと硬くなります。再度、熱することで溶けるという性質があります。
これは、熱が加わることで、分子運動が激しくなり、その結果柔らかくなるためである。
熱を加えると溶けて、冷すと硬くなるため、さまざまな形状にすることができます。そのため、スマートフォンのケースや車のバンパーなど幅広く使われている。
利点
耐熱性・耐熱温度
ポリカーボネートの耐熱性・耐熱温度は120℃~130℃までとなっています。
耐衝撃性
ポリカーボネートは、ガラスの100倍以上の強度を持つ素材です。アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂であるABS樹脂(えーびーえすじゅし)よりも強度があります。
透明性
ポリカーボネートは、非常に透明で、光線透過率はガラスに迫る86%以上です。ガラスは92%。
欠点
薬品耐久性
アルカリ剤や溶剤を使用すると、劣化してしまう。接着剤などを使用することができない。
Q&A
Q.ポリカーボネートは、傷がつきにくい?
A.いいえ。ポリカーボネート自体は傷がつきやすいです。スマートフォンケースとして加工されているものは、傷がつきにくいように塗装されているものです。
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